「ただいま〜♪」　コンパリーチェが帰ってきたのは、その翌日の日曜の正午過ぎだった。
「おっ！　おかえり。 ──どこ行ってたんだい？」
「キャハハ♪　ヒ・ミ・ツ？」
「ったく──」
「そうかあ。出会ってから、手をつないだこともないとはねぇ〜♪」
「──な！？　それって、もしかして──」
「キャハハ♪　バレた？　瑠音ちゃんのところに行ってたのよ。キャハ♡　実際に会うと、もっとカワイイ子ね？♡」
「ああ！？　か、勝手なことすんなよ！　彼女、すっげえビックリするじゃん？」
「まあ、最初はね。でも、すぐ仲よくなっちゃった♪
　いろいろおしゃべりしたり、悩みを打ち明け合ったり…
　 ──キャハハ♪　彼女のお姉さんも妊娠中なんだって。
楽しいね。
　それに、あなたのこと、いっぱい誉めといたからね。
イメージアップ間違いなしよ。キャハハ♪
　──しっかりね♡♪」
「オフ」
　コンパリーチェは机の上に舞い降り、針の絵の動きも止まった。