葬儀に参列した際、心笑君のご両親が挨拶にきて、息子の親友でいてくれたとこに感謝を示した上で、中学時代からの元々の持病の悪化のせいだったと説明してくださった。
　そんな持病なんてあったの？
　なぜ黙っていたの？　水くさいじゃないか？
　僕に気を使って、最後まで、相談しないでいてくれていたのかい？
　いずれにしても──　僕のせいで、大きなストレスを抱えることになってしまい、心笑君の寿命が縮んでしまったよ。
　何てことをしてしまったのだろう。
　ごめんよ。ごめん。ごめん。
　…
　心笑君のご両親は、話の最後に、クリッピングされた用紙の束と、彼が書き遺した手紙を渡してくださった。
　この手紙は、万一持病が急変したときのために、前々から、準備していたものらしかった。