地球上で誕生した健やかな全人類レベルのライフは、天体生態系社会レベルのライフ──宇宙生態系レベルのライフの一員として健やかに宇宙デビューを果たしながら、立派に活躍し続けている──。
　どこかの天体での核爆発の発生シグナルがキャッチされた。
「はあー、また始まってしまったわ」
「また核爆弾を使い始めてしまったよ」
「どうして、一部の異星人類は、こうも懲りずに、病んでしまうのかしら」
「どうしてだろうね。不思議だけれど、しかたない」
「そうね」

「この新しい異星人類が、病から再生して、無事に育ち続けるのを期待するしかないですね」
「そうですね。どうか病が治って無事に育ち続けますように──」
「今回の新異星人類は、病から再生できないで、流産して、あるいは、中絶させられて、誕生を果たせず、疎まれながら滅亡し、宇宙の屑となるだろうか？　それとも、病から再生できて、無事に育ち続けて、誕生に至り、愛されながら繁栄し、宇宙の宝となるだろうか？」
「早く気づいてほしいね。この重大な分岐点の存在に──。
　病から再生できれば、存続。誕生。愛され、繁栄。宝。
　病から再生できなければ、流産。中絶。疎まれ、滅亡。屑。
　そんな、あたりまえのことに──」
「本当に、早く気づいてほしいよ。
　病から再生できなければ、他滅だけでなく自滅が待っているということ。そんなに悲劇的でもったいないことに──」
「本当に、早く気づいてほしいね。病から再生できれば、みんなが存続できて、健やかに誕生＆宇宙デビューできて、いいことずくめが待っていること。そんなに、おいしくてありがたいことに──」
「この分岐点の存在を、今すぐ教えてあげたいけれど、自然治癒を待つしかない──」
「お願い。早く気づいて。早く」
「気づいて、病から再生できれば、この新異星人類も、健やかな恒久的平和、健やかな宇宙デビューにたどり着ける」
「たどり着いてほしいね。
　新しい人類も、いつかここへ──」
「全く、そうだね。　──気づいてくれ！　気づいてくれ！　目覚めてくれ！　目覚めてくれ！　どうにか、無事に育ち続けてくれ！」
「無事に育って！　無事に育って！
　そうして、無事に、宇宙へ誕生してきて！　そうして、この宇宙の新たな宝になって！　この宇宙のみんなに愛され続けながら」
　…