ランプベリーは、そばで昼寝を始めていた。

「ライフが変わること──　それ自体は、決して恥ずかしいことじゃない。
　それは、ある意味、生きている証の１つなのじゃからのぉ」
「生きているアカシ──」
　そのときは、その言葉の意味が、さっぱりわからなかった。

「──それじゃあ、今のおじいちゃんにとってのフレームの活用法とか、プチ・マップの作り方は？　こう、年の効っていうか、年配者ならではっていうか、 ──そういうの？」
「ん？　そいつは、おまえさんの将来の“あとのお楽しみ”というのが1番よいように思うんじゃが、 ──どうじゃろう？」
「──。あとのお楽しみ──」
「そうじゃとも。 ──うむ。では、そろそろ第２フレームを紹介しようかの」
「よっ、待ってました！」
「例の地図を持ってきたかな？」
「ああ、もちろん」　僕は、おじいさんに地図を手渡した。
「──あっ！　思い出した！」
「ん？　何をじゃ？」
「あれ、ほれ、それ、地図が、第１フレームから生まれたペーパー・コンパスが、 ──しゃべった」
　おじいさんは、パッと心笑んだ。「そりゃあ、ラッキーでありがたいことじゃ。よかった、よかった──」　満足そうな笑みを浮かべながら、話すおじいさん。
　そう言われてみれば、何となく、そう思えてきた。

　おじいさんは、地図をゆっくりと裏返した。
「うむ、では、行くぞ？　第２フレーム──」
「ああ、さあ来い！」