その後、さらなる情報を得た。

　コンパースがコンパリーチェに“結婚しよう♪”と言いさえすれば、うまく事が運ぶらしいこと。コンパースと僕が直接話すことは許されていないこと。このまま放置すれば、破局をまぬがれないらしいこと。…

　　はて、どうしたらいいんだろう？
　　ふたりのために僕ができることは、何？
　　うーん。　・・・

　それから僕は、考えて、考えて、考え続けた。

　そんなある日、かつてのコンパースの優しさが心にふと浮かんだんだ。
　　代りに、わたくしを、ランプベリーとお呼びになるので
　ございますぅ〜♪
　これがヒントとなり、ついに、あるアイデアを思いついた。

　そのアイデアを、僕はさっそく行動に移した。
「ランプベリーゴー♪　ランプベリーゴー♪　──これは、ふたりがうまくいくための、ジュモンさ」と僕。
「──ジュモン？　ランプベリーゴー♪？」　聞き返すコンパリーチェ。
「そうさ。『ランプベリーゴーのジュモン』　ランプベリーゴー♪　ランプベリーゴー♪　…」
「ランプベリーゴー♪　不思議な響き──。 キャハハ♪　どうもありがとう。ランプベリーゴー♪　ランプベリーゴー♪　…」

“ランプベリーゴー♪”とは、“ Lampberry, go！”という意味の、コンパースへの“暗号エール”だった。
　　──微妙？