キラキラしている海面の上を白い海鳥たちが舞っている──。

「“For 生態系”路線を育むためにヒトという種に求められることとして、さらに次のことも指摘できるよ」と僕。
「なあに？」と彼女。
「ヒトを構成するさまざまな人間社会レベルのライフどうしは、もはや互いに争っている場合じゃないってこと──。
　つまり、多様な人間社会レベルのライフたちは、恵みやフルーツを与え合いながら協調和して、人類レベルのライフへと成熟することが、“For 生態系”路線を育むための前提として求められているのさ」
「多様な人間社会レベルのライフたちどうしも『Love‐Loveの関係』を構築することが求められているのね？」
「そうとも。それで、この多様な人間社会レベルのライフたちが『Love‐Loveの関係』を構築する人類レベルのライフの生成過程が、新しい高次の人類レベルの3ステップス、類レベルの3ステップスの一例に相当しているんだ」
「ふーん」
「この人類レベルの3ステップスの成立は、話し言葉や書き言葉を含む高度な情報を伝達できる人間社会レベルのライフたちだからこそ達成できるんだ。
　かつて、DNAやRNAを含む高度な情報を伝達できる生体高分子社会レベルのライフたちだったからこそ、(真核)細胞レベルの3ステップスの成立が達成できたように──。
　あるいは、神経伝達物質やホルモンを含む高度な情報を伝達できる細胞社会レベルのライフたちだったからこそ、個体レベルの3ステップスの成立が達成できたように──」