その次の週、コンパルンクルは、試験を無事終えた瑠音との再会を果たした。彼女のアパートにて──。

コンパルンクルの疑問その１
「ふたりは、けっこんしているのか？」
「──え？」　「結婚はしていないよ」　とまどう彼女と説明する僕。

コンパルンクルの疑問その２
「おなかのあかちゃんは、どのようにして、うまれるんだい？」
「──」　「ゴホッ」　赤くなる瑠音とせき込む僕。

コンパルンクルの疑問その３
「──ふたりは、○○○したのか？」
「──」　「──」　ふたりとも、さくらんぼのように赤くなった。

　はしゃぎながら、フワフワ舞うコンパルンクル──

「こらこら、そういうことを、むやみに口にするものじゃないよ。お姉ちゃん、明らかに“困っています”って顔しているだろ？」
「──」　黙り込むコンパルンクル。
「フフッ、フフフッ♪　──。 男の子の気持ち、私には、よくわからないけど──　やっぱり、そういう興味が湧く時代があるのって、自然なことなんでしょ？」と言いながら彼女は僕の方を見た。
「──え？」　僕は、思わず疑問の声を上げた。
「男の子だったら、そのくらい探究心があって元気な方がいいのかもね？」と彼女。
「──ああ、まあね」　──そういう問題！？
「もし、おんなのこだったら──　わるいのか？」　《もっともな疑問その１》
　──おう、そうだそうだ。
「うーん、それは──、 ──。　ふつうは、そうなんじゃないかな？　──アレ？」　やや苦しげな彼女。
「どうして？」　《もっともな疑問その２》
「どうしてって、 ──え？　どうして？」　逆に彼女がコンパルンクルに問い返した。イヤな予感がした。
「だって──　オレ、おんなのこだぜ？」
「──」　彼女の顔が、明らかにひきつった。
「アッハッハッ！　コンパルンクルはさあ、きっと、“男”と
“女”の言葉の意味をきっと取り違えているよ」　僕なりに余裕をかまし、サポートしてあげた。
　でも──
「そんなわけないだろ。だって、◯◯◯◯がついてるほうがおとこのこで、ついてねえほうがおんなのこだろ？　オレ、ついてねえもん。ガッハッハッ！」
　ズドドドーン！！