瑠音は興奮気味に話した。「すごいじゃない！　ついにナゾが解けたじゃない！
　きっと、これらこそが探し求めた“究極の意味”よね？
　マクロの社会現象も、等身大の人生現象も、頭脳における思考現象も、心身における感情現象も、身体の生理現象も、ミクロの生命現象も含むライフ現象も、物理学や化学が示す物質現象も──
　社会科学も人文科学も自然科学も──
　つまりは、文も理も、共通の土台の上で説明できるんですのもの。
すごいことよ。きっと大発見よ！　早く世の中に発表しましょうよ！」
「──。 ──本当に、これらだけで十分なのだろうか？」と僕。
「え？　──どうして？」
「だって──　まだ何かが足りないような気がするんだ」
「──え？」
「まだ、ライフのパズルを解く究極のカギではない気がするから」
「──そうね」
「それに、知識アップだけでなく、知恵アップやフルーツ育てにも貢献したいんだ。“世の中のみんなのためになって、みんなが満足できるフルーツ”のような、おいしさにつなげたいんだ。
　──山は越えたから、あとは、もうちょいさ」
「うん♪」