その晩、僕は、ベッドの上で横になって、ぼんやりと天井を眺めながら、その日のことを思い返していた。
　あれを見て“宝の地図だ”と思うのが、ライフのあり方の１つ？
　・・・　 ──うーん、だから、何なのだろう？
　ああ、宝探しをやってみたかったなあ。ガッカリだよ。
　──ワクワク枠？ 　──フレー！　フレー！　フレーム?
　──フレーム・フォー・オール・ライフ？
　──コンパス・フォー・オール・ライフ？
　いったい何なんだろう？
　なんかへんだし──
　それに７つもあるっていうし──
　・・・
　──アレ？　何だったっけ？
　第１フレームって──
　・・・　 ──忘れた？
　どうでもよかったけれど、少しもったいないような気がしたので、ゆっくり思い返してみることにした。

　・・・
　──あっ！　 カッコー、カアー♪　 カッコー、カアー♪
鳴いてる〜♪　だ！
　カコ、カコ、カコ …　『カタチ』と──　『コトバ』？
　カア、カア、カア …　『カラダ』と──　『アタマ』？
　まあ、一応、忘れないように書き留めておこうか──。

　ベッドから起き上がった僕は、机の上で、４つの方向を地図の裏に鉛筆で書き込んだ。

　手に持ったそれを、しばらく、眺めた。
　おじいちゃんの頭を見る人生、体を見る人生、それぞれが
『アタマ』と『カラダ』の方向にあるってこと？
　・・・　──うーん。 やっぱりヘンだよ。　「これはいったい何なんだい？」
「フレーム・フォー・オール・ライフから生まれた、コンパス・フォー・オール・ライフでございますぅ〜♪」
「 ワッー！！！」　僕は、とっさに地図を放り投げ、そのままベッドの上に飛び乗った。
　ひらひらと床に舞い降りる地図。
「か、か、紙から、 ──声が出た！？」