生体機能分子レベルの3Steps は、【細胞レベル】 の 3Stepsからズームインすると見えてくるレベルのものであり、なおかつ、【生体機能分子レベル】 の3Stepsからズームアウトすると見えてくることのあるレベルのものである。

【細胞レベル】 ズームイン ↓ 【生体機能分子の社会レベル】 【生体機能分子の社会レベル】 【生体機能分子レベル】 ↑ ズームアウト

　生体機能分子レベルは、下図のような便宜上５つのグループに分けた中の、“生命科学レベル”において、中間に位置するレベルである。

生命科学レベル （分子生物学、細胞生物学…）
	【細胞レベル】 【生体機能分子の社会レベル】 【生体機能分子レベル】

　生体機能分子の社会レベルの3Steps の具体的な例には、次のようなものがある。

生体機能分子の社会レベルの3Steps の例
あるシグナルのキャッチを きっかけに	ある種の生体機能分子の グループのカスケードが機能し	mRNAが合成される
mRNAをきっかけに	ある種の生体機能分子の グループのカスケードが機能し	タンパク質が合成がされる （遺伝子発現）
あるシグナルのキャッチを きっかけに	ある種の生体機能分子の グループのカスケードが機能し	DNAが複製される
DNAの損傷をキヤッチを きっかけに	ある種の生体機能分子の グループのカスケードが機能し	DNAが修復される
分化した内分泌細胞の機能
あるシグナルのキャッチを きっかけに	ある種の生体機能分子の グループのカスケードが機能し	細胞膜から、タンパク質が分泌 される
分化した神経細胞の機能
あるシグナルのキャッチを きっかけに	ある種の生体機能分子の グループのカスケードが機能し	新たなシグナルを伝える
…

　このように、“生体機能分子の社会”には、実に様々な働きがあり、それぞれが3つのステップから成り立っていることが分かる。


　そして、これら様々の例がある3Steps の各ステップをズームインして見ていくと、そこには、生体機能分子レベルの働きが存在する。　（生体機能分子の社会レベルの3Steps からズームインすると、生体機能分子レベルの3Steps が見えてくる）

　上図のように、生体機能分子の社会レベルの3Steps の各ステップは、いずれも、生体機能分子レベルの3Steps によって支えられている。　この時の生体機能分子レベルは、すべてにおいて、“ある生体機能分子が機能する（働く）”という点で共通している。

　生体機能分子レベルの3Stepsが、生体機能分子の社会レベルの3Stepsを支える際には、複数の“生体機能分子”がグループを作り連携プレー〈リレー形式or同時〉していることもあるし、ある１つの“生体機能分子”が、繰り返し機能〈反復〉していることもある。
　生体機能分子レベルの3Stepsの２番目のステップおいては、促進的・抑制的に働く両者が存在しうる。　DNAの複製を進める分子集団と、DNAの複製を抑制する分子集団が、たがいに、拮抗し合っているのは、そのよい例である。　どちらかに傾いたときに、実際に、それに見合った方向に、生体機能分子の社会レベルの3Stepsの3番目のステップ（ある“生体機能分子”の3Steps）が進んでいく。


　この生体機能分子の社会レベルの3Stepsをズームアウトして見ると、そこにありうるものは、【細胞レベル】 の3Stepsである。

　その時、上図のように、生体機能分子の社会レベルの3Steps が、細胞レベルの3Steps における各ステップを支えている。


　以上のように、生体機能分子の社会レベルの3Steps から、ズームインすると見えてくるレベルが、【生体機能分子レベル】であり、一方、４つの力レベルの3Stepsから、ズームアウトすると見えてくることのあるレベルが、【細胞レベル】である。

　言い換えれば、生体機能分子の社会レベルの3Stepsの各ステップは──　　下位のレベルの3Steps によって支えられており、一方で、上位レベルの3Steps の各ステップを支えていることがあるということである。　それは、他のレベルと同様である。

【細胞レベル】 ズームアウトする ↑ 【生体機能分子の社会レベル】 【物質生成レベル】 【生体機能分子レベル】 ↓ ズームインする

生命科学レベル （分子生物学、細胞生物学…）
	【細胞レベル】 【生体機能分子の社会レベル】 【生体機能分子レベル】