そのことが功を奏したのか杞憂だったのか、12月のクリスマスが近づくあたりから、コンパルンクルは妙に女の子っぽく振る舞い始めた。

　それはそれで、とても不思議な感じであり──。

「あの子と何を話したの？」　瑠音に、そっと聞いてみた。
「──女の子どうしの秘密？」と彼女。
「──」　・・・
「フフッ♪　私との話よりずっとずっと大きいのは、やっぱり好きな男の子ができたことじゃないかしら？」
「ええ！？」


　それからのコンパルンクル語録──

「キャキャキャ♪　わたし、すきなコンパスできちゃったぁ♡！」
「シアワセ♪♡　シアワセ♪♡　キャハハ♡♪」
「いつかけっこんしたーい♪　けっこんしたーい♪　キャハン♪」
「ミライのなまえをコンパリーナにき〜めた♪　ワクワクするぅ♪」
「わたしも、おねえちゃんのように、やさしくなりたーい♪　やさしくなりたーい♪」
「もっとせっきょくてきになれば、おねえちゃん、きっと、よろこぶよぉ。キャハハン♡♪」
　いつしか、恋のアドバイザーにまで到達しており──。