こんなことがあっていいのか！？
　　むちゃくちゃくだらなすぎるぞ。
　　あんなに、びびって損したぞ。　・・・
　僕は、悶々としつつ、おじいさんとランプベリーから少し離れた場所に腰を下ろした。

　遠くに水平線が広がっているのが見えた。

　青空と海の広がりが彩る、あわいグラデーション──
　水平線が描く、ゆるやかな弧──
　はるかな海面上に点在し、うすい影を映す白い雲々──
　少し汗ばんでいた肌を気持ちよくなでていく、海からの涼しい潮風──

　　ああ、気持ちいいや。
　　──自然は、やっぱりすごいや。

　心地いい呼吸を、心ゆくまで繰り返した。

　そして、再び地図を広げて見ると──
　驚くべきことに、地図の上の○印は、おじいさんが昼寝している場所とピッタリ一致していたんだ。

　　──なぜ？