「カコ──　イマ──　ミライ──」　 おじいちゃんは、
　そう言いながら、地図の裏の下はじ、まん中、上はじを順に
　指さしたんだっけ──

　「これが2番目の“パラダイム・フォー・ライフ”じゃ」
　「え！？　でも、あまりにも、あたりまえじゃない？」
　「そう思うかい？
　　まあ、少なくとも、このパラダイムも、さまざまな“ライフ
　のあり方”を教えてくれる。
　　これも、十分に意味のある“パラダイム・フォー・ライフ”
　の1つじゃて──」
　「──」　 ・・・

　そのような、帰宅してからの回想が物語るように、僕は、この2番目のパラダイムに、正直、物足りなさを感じていた。
　でも──
　新しいキャラが出現するかもしれないと予想した僕は、気を取りなおし、『カコ　イマ　ミライ』を地図の裏に書き込んでみた。

　そして、手に持ってみると──
「お久しぶりでございますぅ〜♪　お元気でございましたか〜？♪」　コンパースの声が聞こえた。
「あれ？　──コノヤロ、コノヤロ！　久しぶり！　あいさつもないままに急に消えちまうんだもん。さびしかったんだぞ」
「前回は、あいさつできなかったのでございますぅ〜♪
　次回は、あいさつできるでございますぅ〜♪」
「──あれ？　どことなくキャラクターが前回と変わっている気がする」
「その違いは、2番目のパラダイムが示してくれているでございますぅ〜♪」
「それって、もしかして──　今は、過去や未来について話せるとか？」
「ラリルレロン！♪　ええ、そうでございますともぉ〜♪」
「おお、前回よりアップグレードしているんだね！」