海辺のキラキラがピークに達している──。

「この生態系レベルのライフが長く存続するためには、例えば、生態系レベルのライフからたっぷり“恩や恵みやフルーツや愛”を受けとりながらスクスク成長してこれまで存続してきた人類という種も、何らかの“恩や恵みやフルーツや愛”を増幅、拡散させて生態系レベルのライフに与え続けるべきだってことさ。例えば、果樹という植物が、何十倍、何百倍と増幅させながらフルーツを提供し続けているように──。
　しかも、人類という種には、何千倍、何万倍、何億倍…という桁外れの“恩や恵みやフルーツや愛”を提供できる可能性もあると思うよ」と僕。
「え？　どういうこと？」と瑠音。
「健やかな全人類レベルのライフを誕生させた上で、前に話した、生態系レベルのライフの『アタマ』の方向の存在──“生態系レベルのライフの頭脳、脳神経系”として積極的に活躍することが、桁外れの“恩や恵みやフルーツや愛”の提供に相当しうるってことさ。
　例えば、隕石落下を予防するとか、急激な気候変動を予防したり改善したりするとか、公害や砂漠化を含む生態系レベルのライフのケガや病気を治療するとかなんて、まさにそうだと思うよ」
「あっ、なるほど──」