研究論文
『“現代物理学”の危機を解消する新しい手段の紹介』
2.進化の本質の一般化
『『3Steps理論とその応用について』の論文の中の考察でも述べた── 「進化の本質（書き換え可能性〈組み立て可能性〉＆選択性（可能性の絞り込み））」について、再び検討してみる。
宇宙（時空＆物質）も進化してきたと言える。 （参考 結果6、 一般3Steps進化論）
“重力”や原始的な力（by LP光子）のみを持つ宇宙
→“重力と電磁気力、原始的な力（by LP光子）”を持つ宇宙
→“重力と電磁気力、原始的な力（by LP光子）と弱い力（byウィークボソン）。
強い力（byグルーオン）”を持つ宇宙
→“重力重力と電磁気力、原始的な力（by LP光子）と弱い力（byウィークボソン）、
強い力（byグルーオン）と強い力（by中間子）”を持つ宇宙
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この「本当の意味での“宇宙の進化”」の過程を経て、現在の標準モデルのパラメーター（物理定数）を持つ、現在の、この宇宙に至ったと考えられる。
そのプロセスを支えるものは、「時空の基本構造〈素スピノールのネットワーク〉の自己組織化に伴う、時空の創発の可能性（組み立て可能性）」と、「“書き換え（組み換え）”に伴う、新たな物理定数が生成される可能性（書き換え可能性）」であり── その“時空の進化”全体の可能性の絞り込み〈Selection〉を担うものが、【時空の基本構造の社会レベレル】の3Stepsであり、まさに、Cosmological Natural Selection〈宇宙論的自然選択〉であった。
（→EMOES宇宙論2.Cosmological Natural Selection〈宇宙論的自然選択〉について）
一方、この現在のこの宇宙の中で── やはり、【物質の生成レベル】までの3Stepsに基づきながら、
（反物質より優位となった）クォーク（アップクォーク、ダウンクォーク）から、中性子→陽子＆電子→原子核 →原子 →多様な物質（分子、化合物（結晶…）、様々な天体〈例えば、恒星（太陽…）、惑星（地球…）、衛星（月…）、中性子星、クォーク星、ブラックホール、銀河〉… と育ってきていると言える。
つまり、時空の進化についても、物質の進化についても、ともに、「“組み立て可能性＆書き換え可能性”と選択性（可能性の絞り込み）」の両方が認められることになる。
生命も進化する。
そのプロセスを支えるものは、「基本構造の自己組織化による生命の創発の可能性（組み立て可能性）」、「“書き換え（組み換え）”に伴う、新たな生命の創発の可能性（書き換え可能性）」、そして、「それらが適度に絞り込まれる可能性」である。
つまり、生命における進化おいても、ともに、「“組み立て可能性＆書き換え可能性”と選択性（可能性の絞り込み）」の両方が認められることになる。
時空＆物質、生命、どれにおいても、それまでに存在しなかった新しい3Steps が形成されるパターンには、2種類ある。
1.より高いレベルの3Steps構築による新パターン形成──組み立て可能性による。 比較的、大きな進化である。
（新たなレベルの自己組織化が達成されたということであり、新たなシナジーが誕生しており、
“シナジェティク創発原理”が関連していると言える）
2.あるレベルの3Steps内における新パターン形成──書き換え可能性による。 比較的、小さな進化である。
1.と2.の両方の“新しく形成された3Steps”は、それ自体が、新しい選択〈Selection〉（可能性の絞り込み）を達成していると同時に、別のレベルの3Stepsによって、選択〈Selection〉されうる（絞り込まれうる）。
この“新しく形成された3Steps”が「別のレベルの3Stepsによる“選択〈Selection〉”」を受ける結果── “新しく形成された3Steps”は、もし、それが、それ自身にとっても別の3Stepsにとっても都合の良いものである限り、存続していくことになる。
※この“別のレベルによる選択〈Selection〉”の例として、生態学的自然選択〈Ecological Natural Selection〉や、宇宙論的自然選択〈Cosmological Natural Selection〉がある。
そして、これらの流れこそ、進化のプロセスの本質にほかならない。
すなわち、「組み立て可能性＆書き換え可能性」（新しい“決まった流れ”──新しい3Stepsを生み出せる能力）と、その選択こそが、進化の本質であるということになる。
※時空（物理定数（物理法則））も、物質も、細胞も、細胞の社会〈身体〉も、人生も、人間社会も、生態系… も、「組み立て＆書き換わり」＆選択（or 絞り込み）によって進化してきたと言える。
（※なお、どれも、書き換わることで退化することもありうる）
「組み立て可能性＆書き換え可能性」（大きな進化＆小さな進化）と選択性（絞り込み）、は、時空レベル〜物質レベル〜生命レベルの、どれにおいても存在している。（下図）
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3Stepsのレベル
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組み立て可能性
＆書き換え可能性
（＝大進化＆小進化）
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選択性
（絞り込み）
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生態系の社会
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○
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○
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生態系
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○
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○
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個体の社会
〈人間社会〉
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○
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○
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個体
〈人生〉
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○
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○
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細胞の社会
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○
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○
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細胞
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○
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○
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機能性高分子の社会
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○
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○
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機能性高分子
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○
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○
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多様な物質の生成
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○
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○
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核子やレプトンの生成
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○
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○
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時空の基本構造の社会
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○
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○
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時空の基本構造
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○
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○
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時空の基本構造の生成単位
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組み立て可能性○
書き換え可能性△
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○
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※簡易表である。 詳細は、一般3Steps進化論のページにて
※【時空の基本構造の生成単位】の△の部分については、はっきりしない。
果たして、素スピノールが、他の“何か”の組み合わせからできていて、その性質が変わることがありうるのだろうか？
素スピノール自体の性質が変われば、当然── 原始ヒッグス場の“4面体”（原始ヒッグス場由来の“4角形”（縮みきったバネ…））の性質、重力子の性質、プレオン∴の性質、光子の性質… も含め、あらゆる性質が変わるであろう。
したがって、もし、“新たな宇宙の再生産をより達成しやすいような物理定数を持つ宇宙”へ近づく変化でない限り── 宇宙論的に自然選択され、増えていく（多数派を占めるようになる）ことはないだろう。
しかし、もし、“新たな宇宙の再生産をより達成しやすいような物理定数を持つ宇宙”へ近づく変化であるならば── 宇宙論的に自然選択され、より増えていくだろう。
（正しければ、もしかしたら、今すでに、現在のこの宇宙を支える素スピノールは、そのようなプロセスを経て選択された結果、存在しているものであると言えることになる。 そして、書き換え可能性がすでに存在していたし、これからも存在することになる。（すなわち、△→○となることになる））
いずれにせよ── “宇宙論的自然選択”が繰り広げられ続けていくと考えられる。
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したがって、少なくとも以上の観点では、時空、物質、生命を区別できないし、境界を認めることができない。
生命（細胞、個体、人生、生態系…）と物質との間に深いつながりがあると認識してきた方々が多かっただろうと思われる一方── 「時空（宇宙空間、宇宙論、“宇宙の進化”、相対性理論…）」と、「生命＆物資」との間に、深いつながりあると認識してきた方々は、ごく少数だったろうと思われる。
しかし、少なくとも以上の説明は、「時空」と、「生命＆物質」との間にも、きってもきれない深い相似性があることを示唆していると思われる。
そして、これこそが、一般3Steps理論が導く、大きな結論の1つなのである。
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